中身で勝負

ビッグイシューという雑誌がある。僕が初めてこの雑誌を認知したのは、去年の今頃だろうか、まだ千葉に住んでいた頃、大学に来る途中の御茶ノ水駅で、ラフな格好をした中年のおじさんが声を嗄らして「ビッグイシューです、ビッグイシューです」と街頭売りをする姿をよく見かけるようになった時だった。
その後、何かの記事(朝日新聞の夕刊だったかな)で、ホームレスの人の仕事を作るために創刊されたもので、ホームレスの人しかなれない販売員は1部売り上げる毎に仕入れ値(90円)と売値(200円)の差額(110円)を収入として得ることができる、といったことを知ったが、それを知った頃には現住所に引っ越してしまっており、普段通る道でビッグイシューの販売員を見かけることはなくなっていた。
 
今日、登校途中に上野松坂屋の前で久しぶりにビッグイシューの販売員を見かけ、どんなものかと思って買ってみた。販売員の態度はコンビニやキヨスクの店員よりよほど丁寧だった。
肝心の中身は、社会問題を強く訴えるようなものなどでは全くなく、コンビニや書店に置いてある他の雑誌と何ら変わるところのない普通の雑誌。これからも雑誌の中身を充実させ、メディアとしての価値を高めることで、ホームレスの人たちの生活に寄与できるようなってほしい。できる応援は「記事が面白そうなら買う」くらいのことだけど。