スーパーサイズ・ミー

肥満が社会的問題になっている米国で、1ヵ月毎日3食ファーストフードを食べ続けたらどうなってしまうのか…ということを監督自らが被験者となって経過を追ったドキュメンタリー映画supersizeme.jp
自分が生活習慣病を研究テーマの一つにしていることもあり、肥満人口の増加やその背景、対策にはもちろん関心があり、こんな前宣伝に飛びついて、渋谷シネマライズまで足を伸ばして見てきた。
 
感想。「ルール」として自ら定めたこととは言え、吐いてもなお「スーパーサイズ」を食べ続けるなどという真似をしていたらそれがファーストフードでなくてもあれだけ太るのは当たり前、という気になり、ファーストフードを一方的に悪者にする気にさせられないところが減点。後半に描かれたような、ファーストフードに過度に依存する米国民の貧しい食生活を、表面では問題視して対策をとるポーズをとりつつ実際には利益を上げることしか考えていない食品業界の本音のあたりをもっと掘り下げて見せて欲しかった。
もっとも、これが中心になったら映画のコンセプトが変わってしまうし、「1ヵ月毎日3食ファーストフード」というところが一般客を引きつけるポイントだったのは間違いなく、問題に無関心な大衆の目をある程度この問題に向けることができた功績はあるとは言えるだろうが。